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89号 ウルドゥー語劇「はだしのゲン」に感動!
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2006/11/28(Tue)
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ウルドゥー語劇
「ヒロシマの物語(はだしのゲン)」に感動! ウルドゥー語なんて、どこの国の言葉かフツーは知らない。斯く言う私も昨年の今頃までは知らなかった。で、ウルドゥー語はパキスタンの公用語、インドでも公用語の一つとなっているそうだ。アラビア語系統に属する言語。 先週の土曜日、私は東京外国語大学の大学祭である「外語祭」に行ってきた。次女がアラビア語学科にいるためなのだが、売り物は全26言語の各学科の1年生による各国の料理による模擬店。民俗衣装も着ているのでけっこう楽しいし、模擬店定番のヤキトリもアラビア風とかになっていたりする。もう一つの売り物は、2年生による「語劇」。「語劇」は26言語の全学科がそれぞれの言葉で1時間程度の演劇を上演する。会場には各演劇とも2〜300人のお客さんが鑑賞しているから、すごい。字幕があるので、ストリーは理解できる。 さて、その中で、ちょうど私が外大にいる時間に、ウルドゥー語劇「ヒロシマの物語(はだしのゲン)」が上演された。聞けば、05年夏にインドの10都市で11公演、06年夏にはパキスタンの3都市で10公演をし、その凱旋公演だという。 原作の「はだしのゲン」は、漫画家・中沢啓治氏が広島での原爆の被爆体験を元にした作品。1973年に「少年ジャンプ」で連載され、掲載誌はいろいろとかわりながらも85年に第1部が完結した。私は連載当時に少年ジャンプで読んでいた作品だ。 開演前には300名ほどの列ができていた。キャパ300名なので、立ち見も出ての鑑賞となった。開演前に、ステージをよく見てもらうために、日本語字幕を極力減らしてありますというアナウンスがあった。会話のほとんどには日本語字幕はなかった。日本語はナレーションと、劇中に歌われる数曲の歌が日本語くらい。あとはウルドゥー語で展開される。 言葉は分からないが、原爆の被害の悲惨さは十分に伝わってくる。左の写真は最もすすり泣きが多かったシーン。ゲンと母親は原爆で生き残ったが、父親、姉、弟は原爆で死んだ。ゲンたちは亡くなった3人の遺骨を探す。後ろに立つ3人は演じた俳優たち。切ない表情でゲンや母親をみる。そして、それぞれがゲンに思いを告げる。ここは日本語字幕があった。私も泣いた。前に座っていたインド人かパキスタン人の男性も目頭を押さえていたように見えた。 演劇のレベルは学生の域を超えていたように思う。単にメッセージだけではなく、演出も見事で、たいへんに見応えのある作品だった。 パキスタンやインドも核武装し、北朝鮮で核実験が行われ、日本の政府高官が核兵器を持つか持たないかを検討する必要が日本でもあるという今。「はだしのゲン」の物語は61年前の昔の話ではなくなりかけているかもしれない。 この作品の公演はインドやパキスタンだけではいけないのかもしれない。日本語で、日本各地で見る価値のある芝居だと思う。 |
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